いわれなき肩書き ~ぐわああああーーーーッ!~
- 2014/08/26
- 02:03
「情報」
インターネットでは玉石混同の数々な情報が飛び交っている。
有益な情報、楽しいネタ、そして誹謗中傷など様々である。
それらの情報は、ある1点のみに偏向した情報が、さも真実であるように取り沙汰されることがある。
それが賞賛の意図で扱われている情報であれば嬉しい限りだが、時に「情報」は牙をむき対象者を傷つけることがある。
一度周知され、世間に認知された情報は中々その評価を見直される機会など無く、数々の人間を苦しめてきた。
今日はそんな情報に苦しめられてきた人、いや・・・獣人の名誉を挽回させて頂きたいと思います。
獣王クロコダイン・・・皆さんはこの名前をご存知だろうか?
1989年から1996年まで7年間に渡り、『週刊少年ジャンプ』にて連載された人気漫画、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の登場人物である。
物語は人気ゲーム「DRAGON QURST」通称「ドラクエ」の世界観を元に、秘められた力を持つ主人公が悪の大魔王を退治する王道ストーリー。
今回クローズアップする獣王クロコダインは登場当初、敵勢力”魔王軍の「六大軍団長」”という最高クラスの実力者。
魔王ハドラーを筆頭に、六大軍団長は得意部門では魔王をも凌駕する実力をもつ。
クロコダインは獰猛なモンスターを従える百獣魔団の軍団長である。
獣王クロコダインはその怪力では魔王軍随一であり、数々の実力者からその怪力や武人としての精神を賞賛された。
勇者パーティーと戦った彼は戦いに敗れ、その後は正しき心に目覚めて勇者パーティーの仲間となり、数々の難敵を打ち破ってきた。
最終的には魔王ハドラーよりも遥かに強い大魔王バーンを倒し、ストーリーはハッピーエンド。
簡単なあらすじだけを読んで頂くと、彼のどこが誹謗中傷されるのかわからないだろう。
上記の様に疑問に思った方もいれば、「ぐわああああああああ!ワロス。」と思った方もいるだろう。
知らない人はぜひクロコダインでググッて欲しい。
この記事を書こう!と思い立ち検索してみたぷにちんは、戦慄しました。
”クロコダイン”まで入力したら
「弱い」
「ぐわああああ」
ちなみに「ぐわああああ」はクロコダインが敵にやられたときにあげる悲鳴です。
ネットではかませ犬、やられ役として彼の地位はドラゴンボールでいう”ヤムチャ”の様に扱われているのです。
しかしクロコダインはヤムチャなんかと違い、やられた相手は作中でも
名実共に最強クラスの敵、竜騎将バランや大魔王バーンを筆頭に一人で勝てるような相手ではないのです。
それこそぷにちんが1000人いても獣王の肌に傷ひとつつけることもできません。
きっと猛獣の倒し方で人気爆発中の”武井 壮”さんにクロコダインの倒し方を聞いても
「彼はヤバいですね・・・さすがの俺でも戦おうと思いません。36計逃げるが勝ちです。でも俺の脚でも逃げれるかどうか・・・」
と言うでしょう。
今日はネットの彼の評価を覆すための有益な情報をこれを読んでくれている人だけに伝えたいと思います。
ここから先は本編を読んだことがある人にしか分からないマニアックな情報がバンバン飛び交います。
テンシンハン風に言うなら「未読者は置いてきた、この話にはついてこれそうもない。」って感じです。
ちなみにギガブレイクの連発を受け続けたエピソード等はもちろん周知の事実でもあるので当然触れません。
その点だけでクロコダインのおっさんをすげぇ!と評価している人は、ドラゴンの紋章を額に書いて1週間過ごすべきです。
それでは獣王クロコダインの特筆すべきエピソードを紹介します。
24時間働けますか?
ずっとずっと昔に使われた”リゲイン”という栄養ドリンクのキャッチコピー。
そう生きとし生けるものは例外なく”休息”が必要である。
事の始まりは本編の20巻から最終巻の物語の終わり、37巻まで続きます。
死の大地に行方の分からなくなったチウを探しに来た、ポップ、ヒュンケルそして我らがクロコダイン。
そこで最強最悪の敵バランと対峙する。
当初敵であったバランも打倒大魔王バーンであるとの目的を打ち明ける。
向かうべき先が同一であれば一緒に戦おうではないか!と熱く正論を諭すクロコダイン。
しかしバランは「冗談ではない!お前ら人間達も倒さねばならぬ敵の一人。」と
友好関係を築くべき!と持ちかけたクロコダインの顔面を竜闘気全開の拳で殴打、肘鉄でその強固な鎧を砕き、吐血するほどの攻撃をしかける。
その傷が癒える暇も無く、ハドラーの造りしオリハルコン軍団の待ち受ける死の大地へ。
そこで彼が戦うのは巨大な軍艦を軽々と担ぎあげる剛力の持ち主、ブロック。
その力は圧倒的で、かの獣王をサバ折りでギリギリと締め上げる。
その後ハドラーの黒のコアが爆発。
死の大地にいた獣王率いる勇者一行もその爆発の影響をうけるがそこはさすがクロコダイン。
その力と機転を利かせて、全員が土中に埋もれるように地面大穴を開けるという明晰な判断力を発揮する。
きっと彼のことだからその爆風から仲間を守るためにその身を挺して仲間を庇ったことでしょう。
いよいよラスボスである大魔王バーンと初めて相まみえる勇者一行。
感情に流され無謀な突撃をした主人公である勇者ダイは大魔王の一撃の前になすすべなく倒れる。
そんな中でも歴戦の勇士であるクロコダインは勇者一行の動揺をいち早く察知し、
「いっ・・・いかん!我々全員が力を合わせなければとうていたち打ちできそうにないぞっ!」
と、このまま総崩れになってもおかしくない状況で、パーティを纏め上げる統率ぶりを発揮する。
しかし相手は大魔王バーン。クロコダインの指揮の下、最大限の攻勢をしかけるもあと一歩届かず。
ちなみにこの時、クロコダインはダイが喰らったのと同じような闘気の攻撃を受けましたが、
ダイと違って気絶することなく、ピクピクしてました。
最強の武器、光魔の杖を手にしたバーンを前に臆する事無く立ち上がるクロコダイン。
地上には存在しないオリハルコン。神が与えたその伝説の素材が使われた武具を溶かし、
魔界最高の鍛冶ロン・ベルクが作った勇者ダイの剣をたったの1合で折った、
光魔の杖より放たれた大魔王の必殺技、カラミティウォール!!
弧を描き迫るその圧倒的な衝撃波が今にも戦意喪失した勇者ダイのもとに迫る!
その最強の技の前に立ちはだかる男が一人。
そうクロコダインである。
「この生命、ダイ達にもらったもの。死に場所くらい好きに決めさせてくれ。」
と最期の時までその誇りを失わない気高さを伺わせます。
ちなみにダイはクロコダインの左目を潰す、という取り返しのつかない過去をもつ男でもあります。
その後、遠近感の分からない彼は持ち前の気骨で片目というハンデを全く感じさせない勇猛さと実力を発揮して今に至ります。
その身を盾にするも大魔王のカラミティウォールを止めるまでには至らず、直撃を受けるクロコダイン。
豆知識としてして一緒にヒュンケルもこの技を喰らってますが、彼はロン・ベルクの作った
オリハルコンに次ぐ強度の金属で作られ、魔法を全無効化するというチート級の装備をしているので、カラミティエンドを喰らったとはいえません。
ぷにちんのシマではそういうのはノーカンです。
クロコダインを失った勇者一行に当然、勝ち目はありません。
残りのパーティは海に投げ出され、息も絶え絶えの状態で帰還。
その中にクロコダインの姿はありません・・・
そう、一番の実力者である彼をみすみす逃がす大魔王ではありません。
傷だらけのクロコダインは治療される事も無く、捕らわれてしまいます。
魔王軍幹部のミストバーンに処刑の事実を告げられても
「早く殺すがいい!つまらぬ策略に利用されるくらいなら死を選ぶわ!」
と武人の誇りを失わぬ気高さ。まさに武人の鑑です。
その後、鎖だけでは十分な拘束にならぬと敵も気づき、
クロコダインだけ電撃をバリバリ喰らいますが、全く気にも留めない様子でヒュンケルと会話してました。
その頃勇者一行はそんなクロコダインの不遇も知らず、もう戦いたくない!とか女性の着替えシーンを覗く体たらくぶり。
夜を明かして鎖に縛り上げられているクロコダインの事など忘れたかのようにぐっすりと休んでました。
夜が明け処刑場の近くには勇者一行が潜んでいますが、クロコダインを助けよう!と出て行くものはおりません。
そうこうしているうちにクロコダインの処刑の時間がやってきます。
ミストバーンが同時に捕らえていたヒュンケルに、「もう一度悪の道へ戻れ。」と邪悪なオーラで満たされた杯を渡し、受け入れるヒュンケル。
ダークサイドへ落ちたヒュンケルはミストバーンの命令を受け入れて旧友であるクロコダインを殺そうとします。
完全に闇に落ちたヒュンケル、しかしそれでもクロコダインは彼を信じ、鼓舞し続けます。
クロコダインの命を賭けた必死の説得により超パワーアップをしたヒュンケル。
今まで受けた傷の回復と、素手で鋼鉄を引きちぎるようなパワーを得ます。
勝機と見て取ると、今まで息を潜めていた勇者一行はこれ見よがしに派手に登場します。
登場後、すぐに我らがクロコダインを解放すればまだ許せますが、実際に彼が拘束から解き放たれるのはその35ページも後のことでした。
このような扱いが許されるのでしょうか?
シーシェパードはイルカとか鯨なんかの権利より前にもっと取り組むべき課題に気づいて欲しいものです。
鎖から解き放たれたクロコダインを阻む敵はおりません。
ここまでの連戦の疲れやダメージを感じさせることなど全く無く、戦線に復帰。
ロン・ベルク作の強力な武器を駆使し、迫り来るすべての敵をちぎっては投げの猛将ぶりをいかんなく発揮してくれます。
ロン・ベルク・・・実は彼はこの時ポップとマァムにも武具を作成しておりました。
ポップのブラックロッド。大魔王の光魔の杖と同じ原理+形態変化の強武器。
マァムの魔甲拳。ヒュンケルと同じく魔法の完全防御を実現し、最強の武器にもなる装備。
それに対してクロコダインの与えられた武器”グレイトアックス”はクロコダインが今まで使っていた真空の斧に毛の生えた程度のアップグレードでした。
これもロン・ベルクがクロコダインを恐れていたために、その武器の性能を抑えたとしか考えらません。
我々クロコダイン評価委員会の間で「ロン・ベルクは器の小さい男」として評される代表的なエピソードのひとつです。
そうこうしているうちに戦局はクロコダインの活躍により、あらかた敵が一掃されてました。
この時の勇者一行のメインメンバーは舞台の上で駄弁り、手を繋ぐだけという絵的にも地味な事に全力を注ぐという間違え振りを発揮してます。
クロコダインがいなければ地上の平和など夢のまた夢です。
そして戦局は思わぬ展開を迎える。
今までの敵を遥かに凌ぐ魔界から召喚された邪悪でより強力なモンスターに包囲されるのです。
ピンピンしてる北の勇者を自称するノヴァが40-50体という目標を据えるなか、満身創痍のクロコダインは控えめながらも100人は殺る、宣言。
味方が1人、また1人と倒れていく戦場のなか孤軍奮闘するクロコダイン。
勇者一行は光の柱を出したと思ったら、地上に残った凶悪なモンスターに敵わぬとみてルーラで戦場離脱。
そんな勇者一行に見捨てられた一般兵士達を気遣い鬼神の力を発揮するクロコダイン。
とうとう敵を一掃し、クロコダインにも休息のタイミングが訪れたかと思いきや超魔ゾンビなる更なる強敵との連戦である。
魔界最強の剣士であるロン・ベルクの攻撃すら効かない強敵。
当然そいつが手抜きで作ったグレイトアックスでは本来の力を発揮出来ず、悪戦苦闘するクロコダイン。
誰も相対することが出来ず、絶望のなか闘志を失わない男が一人いた。
そうクロコダインである。
武器が通じないならば、肉弾戦。と自分の身長の2倍以上ある化け物に取っ組み合いをしかけます。
ちなみにこの時頭を掴まれてクロコダインはうめき声をあげますが「ぐわあああ」では無く「ぐおおお」です。
これはジョジョの「何をするだー」のようなミスでは無く、クロコダインのレアボイスです。
中々お目にかかれる物ではないのでありがたくそのお声を拝聴して下さい。
その後クロコダインの活躍を恐れた、ロン・ベルクは「実力を出し惜しみしていた。」
といった感じで自称最強の武器を呼び寄せて超魔ゾンビを撃破。
しかしその代償として両腕を再起不能なまでに損傷。回復には70年近くかかるというナメた事を言います。
クロコダインがもしそれほどの代償のもとに全力を振るったら天界と地上と魔界をすべて砕くほどの威力を発揮するでしょう。
その後「六大軍団長」随一の智謀の持ち主のザボエラを頭脳戦で出し抜き撃破。
クズのようなザボエラを哀れむ優しさも垣間見せてくれます。
もし俺が今の立場で戦わず魔王軍にいたらこうなっていたのではないか?と危惧しますが
「獣王クロコダインはたとえ敵のままであったとしても己を高めることに生命を賭ける尊敬すべき敵であったろう。」と仲間より評されております。
自分への戒めを忘れない、しっかりと評価がついてきている。という実社会であれば上司へしたい人ナンバー1である。
しかしここはダイの大冒険の世界。神の造りし竜の騎士やら元勇者とかが評価させるレッテル至上主義の腐った世界でした。
そんな現状を嘆く事無く「評価など後でついて来るもの。現状を嘆いているだけではそこで成長は止まってしまうぞ!」と行動で示してくれるクロコダイン。
戦力が不足している勇者一行の加勢のためまた次なる戦場へと赴きます。
その後本編はしばらくクロコダインの出番がありません。困ったのは集英社でした。
毎週ジャンプの売り上げが激減していく・・・
編集部は原因の追求に乗り出し、アンケートはがきの精査を実施。
今までは好きな漫画のランキングしか確認していなかったがコメント欄を確認し愕然とした。
「クロコダイン分が足りない。」
「ぼくはまいしゅうクロコダインのかつやくを楽しみにしていたのになぜ出ないのですか?」
「NO クロコダイン NO ジャンプ」
などのコメントで犇いていたのだ。急遽作者へ連絡を取る編集部。
本編に関係なくてもクロコダインを出してくれ!このままでは集英社が潰れてしまう!と作者へ懇願する。
しかし本編はクロコダインさんが登場するほどの強敵はおらず、大魔王バーンやミストバーンなどの雑魚ばかり・・・
自然に登場させるシーンに困った作者は急遽死んだヒュンケルの復活!
というシーンにクロコダインを立ち会わせることにより最大限の感動の演出に成功したのだ。
それにより集英社が倒産の危機を脱したのは当時のジャンプを見ていた読者には今更言うまでも無い周知の事実でしょう。
その後本編はクロコダインの戦闘シーンが無く中だるみとなる。
ミストバーンとヒムという絵面的にも単色系の2人がポコポコ殴り合い。
やられたミストバーンの正体を突き止めるべく、その顔を覆うローブを剥がそうとするが
ここで切れ者のクロコダインはとんでもない事実に気づき忠告をする。
「闇の衣をとらせるな。」
ミストバーンの秘められた力の危険性にパーティーで唯一気づき忠告したのである。
ロン・ベルクからのアドバイスが聞こえていたであろう武道の神様であるブロキーナですら
その言葉の意味を理解できずに突っ立っていただけの中、クロコダインはまたもパーティーを危機から救ったのだ。
しかしクロコダインの適切なアドバイス空しく、グダグダしているメンバーのせいで本性を現すミストバーン。
魔王軍最強を自負し、勇者パーティーの中でもクロコダインに実力が迫る2人が一瞬で撃破される状況。
現状では勝ち目がないと即座に判断。”見”の姿勢に注力するクロコダイン。
しかし新参者のラーハルトとヒムが先走り、突進。
2人で攻撃を当てるも全くノーダメージのミストバーン。ラーハルトが掌圧を喰らう!
とその時、ミストバーンの動きを初めて阻害する激流が起こる。
クロコダインである。
明らかに動きの鈍ったミストバーンは一番に倒すべき敵としてクロコダインを認識し、もてる限りの力を振り絞り掌圧をクロコダインへ放つ。
ミストバーンはこの時ほとんどの魔力や闘気を使い果たしたが、
クロコダインさえいなければダメージを与えられる者がいないので問題ありません。
この話をすると疑心感を抱く方もいるようですが、
バランが当時「いかに最強を誇る竜闘気といえど、それを上回る闘気ではダメージを喰らう。」
といった理由より真っ先に全力でクロコダインを撃破したことからも裏づけが取れております。
その後、ミストバーンの本体を撃破。
作中では光の闘気で撃破!!と過度な表現がありましたが、60W程度の光で死滅するバイキンみたいなもんです。
クロコダインが出るほどの敵じゃないです。
そして究極の肉体を持つバーンが誕生。
戦場にまた赴くクロコダインですが、さすがにここまで蓄積したダメージは他のメンバーの比ではありません。
瞳にされてしまいますが仕方ありません。
なんせ上記に記載したこと全てが、連戦で起こっているんですからね。
これが他のメンバーだったら書き出しの5行位で死んでます。
しかしパーティー1の切れ者を自称するポップはここでもトチ狂った持論を展開します。
他のメンバーはダメージが原因で瞳にされたが、クロコダインは戦力外である、と判断したのである。
こんな馬鹿なやつを何度も助けたクロコダインは本当に報われません。
こんなことならポップがキルバーンに追われていた時に放置すべきだったと皆思ったことでしょう。
この後ダイの大冒険でクロコダインの出番は少なくなります。
当然、ジャンプの売り上げも減少します。
作者も苦肉の策でレオナのおっぱいを出したりと苦心しますがそれでもクロコダイン程の魅力はありません。
とうとう打ち切りが決まり、最後の戦闘では流し読みできるように、と台詞が一切なくなりました。
こうして大人気作品であったダイの大冒険はひっそりと幕を閉じたのです。
・・・これがクロコダインの歴戦を語った、ネットで唯一の”真実”です。
これを読んだ上でもクロコダインを弱い、と談じるものがもし皆様の周りにいたらぜひこの真実を伝えてください。
当記事をご覧頂いた皆さんにおいては今後、有象無象の情報に惑われること無く、
当ブログのような”真実の情報”だけを取り扱った確かな情報源を参考いただければ幸いです。
クロコダイン評価委員会会長 ぷにちん
インターネットでは玉石混同の数々な情報が飛び交っている。
有益な情報、楽しいネタ、そして誹謗中傷など様々である。
それらの情報は、ある1点のみに偏向した情報が、さも真実であるように取り沙汰されることがある。
それが賞賛の意図で扱われている情報であれば嬉しい限りだが、時に「情報」は牙をむき対象者を傷つけることがある。
一度周知され、世間に認知された情報は中々その評価を見直される機会など無く、数々の人間を苦しめてきた。
今日はそんな情報に苦しめられてきた人、いや・・・獣人の名誉を挽回させて頂きたいと思います。
獣王クロコダイン・・・皆さんはこの名前をご存知だろうか?
1989年から1996年まで7年間に渡り、『週刊少年ジャンプ』にて連載された人気漫画、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の登場人物である。
物語は人気ゲーム「DRAGON QURST」通称「ドラクエ」の世界観を元に、秘められた力を持つ主人公が悪の大魔王を退治する王道ストーリー。
今回クローズアップする獣王クロコダインは登場当初、敵勢力”魔王軍の「六大軍団長」”という最高クラスの実力者。
魔王ハドラーを筆頭に、六大軍団長は得意部門では魔王をも凌駕する実力をもつ。
クロコダインは獰猛なモンスターを従える百獣魔団の軍団長である。
獣王クロコダインはその怪力では魔王軍随一であり、数々の実力者からその怪力や武人としての精神を賞賛された。
勇者パーティーと戦った彼は戦いに敗れ、その後は正しき心に目覚めて勇者パーティーの仲間となり、数々の難敵を打ち破ってきた。
最終的には魔王ハドラーよりも遥かに強い大魔王バーンを倒し、ストーリーはハッピーエンド。
簡単なあらすじだけを読んで頂くと、彼のどこが誹謗中傷されるのかわからないだろう。
上記の様に疑問に思った方もいれば、「ぐわああああああああ!ワロス。」と思った方もいるだろう。
知らない人はぜひクロコダインでググッて欲しい。
この記事を書こう!と思い立ち検索してみたぷにちんは、戦慄しました。
”クロコダイン”まで入力したら
「弱い」
「ぐわああああ」
ちなみに「ぐわああああ」はクロコダインが敵にやられたときにあげる悲鳴です。
ネットではかませ犬、やられ役として彼の地位はドラゴンボールでいう”ヤムチャ”の様に扱われているのです。
しかしクロコダインはヤムチャなんかと違い、やられた相手は作中でも
名実共に最強クラスの敵、竜騎将バランや大魔王バーンを筆頭に一人で勝てるような相手ではないのです。
それこそぷにちんが1000人いても獣王の肌に傷ひとつつけることもできません。
きっと猛獣の倒し方で人気爆発中の”武井 壮”さんにクロコダインの倒し方を聞いても
「彼はヤバいですね・・・さすがの俺でも戦おうと思いません。36計逃げるが勝ちです。でも俺の脚でも逃げれるかどうか・・・」
と言うでしょう。
今日はネットの彼の評価を覆すための有益な情報をこれを読んでくれている人だけに伝えたいと思います。
ここから先は本編を読んだことがある人にしか分からないマニアックな情報がバンバン飛び交います。
テンシンハン風に言うなら「未読者は置いてきた、この話にはついてこれそうもない。」って感じです。
ちなみにギガブレイクの連発を受け続けたエピソード等はもちろん周知の事実でもあるので当然触れません。
その点だけでクロコダインのおっさんをすげぇ!と評価している人は、ドラゴンの紋章を額に書いて1週間過ごすべきです。
それでは獣王クロコダインの特筆すべきエピソードを紹介します。
24時間働けますか?
ずっとずっと昔に使われた”リゲイン”という栄養ドリンクのキャッチコピー。
そう生きとし生けるものは例外なく”休息”が必要である。
事の始まりは本編の20巻から最終巻の物語の終わり、37巻まで続きます。
死の大地に行方の分からなくなったチウを探しに来た、ポップ、ヒュンケルそして我らがクロコダイン。
そこで最強最悪の敵バランと対峙する。
当初敵であったバランも打倒大魔王バーンであるとの目的を打ち明ける。
向かうべき先が同一であれば一緒に戦おうではないか!と熱く正論を諭すクロコダイン。
しかしバランは「冗談ではない!お前ら人間達も倒さねばならぬ敵の一人。」と
友好関係を築くべき!と持ちかけたクロコダインの顔面を竜闘気全開の拳で殴打、肘鉄でその強固な鎧を砕き、吐血するほどの攻撃をしかける。
その傷が癒える暇も無く、ハドラーの造りしオリハルコン軍団の待ち受ける死の大地へ。
そこで彼が戦うのは巨大な軍艦を軽々と担ぎあげる剛力の持ち主、ブロック。
その力は圧倒的で、かの獣王をサバ折りでギリギリと締め上げる。
その後ハドラーの黒のコアが爆発。
死の大地にいた獣王率いる勇者一行もその爆発の影響をうけるがそこはさすがクロコダイン。
その力と機転を利かせて、全員が土中に埋もれるように地面大穴を開けるという明晰な判断力を発揮する。
きっと彼のことだからその爆風から仲間を守るためにその身を挺して仲間を庇ったことでしょう。
いよいよラスボスである大魔王バーンと初めて相まみえる勇者一行。
感情に流され無謀な突撃をした主人公である勇者ダイは大魔王の一撃の前になすすべなく倒れる。
そんな中でも歴戦の勇士であるクロコダインは勇者一行の動揺をいち早く察知し、
「いっ・・・いかん!我々全員が力を合わせなければとうていたち打ちできそうにないぞっ!」
と、このまま総崩れになってもおかしくない状況で、パーティを纏め上げる統率ぶりを発揮する。
しかし相手は大魔王バーン。クロコダインの指揮の下、最大限の攻勢をしかけるもあと一歩届かず。
ちなみにこの時、クロコダインはダイが喰らったのと同じような闘気の攻撃を受けましたが、
ダイと違って気絶することなく、ピクピクしてました。
最強の武器、光魔の杖を手にしたバーンを前に臆する事無く立ち上がるクロコダイン。
地上には存在しないオリハルコン。神が与えたその伝説の素材が使われた武具を溶かし、
魔界最高の鍛冶ロン・ベルクが作った勇者ダイの剣をたったの1合で折った、
光魔の杖より放たれた大魔王の必殺技、カラミティウォール!!
弧を描き迫るその圧倒的な衝撃波が今にも戦意喪失した勇者ダイのもとに迫る!
その最強の技の前に立ちはだかる男が一人。
そうクロコダインである。
「この生命、ダイ達にもらったもの。死に場所くらい好きに決めさせてくれ。」
と最期の時までその誇りを失わない気高さを伺わせます。
ちなみにダイはクロコダインの左目を潰す、という取り返しのつかない過去をもつ男でもあります。
その後、遠近感の分からない彼は持ち前の気骨で片目というハンデを全く感じさせない勇猛さと実力を発揮して今に至ります。
その身を盾にするも大魔王のカラミティウォールを止めるまでには至らず、直撃を受けるクロコダイン。
豆知識としてして一緒にヒュンケルもこの技を喰らってますが、彼はロン・ベルクの作った
オリハルコンに次ぐ強度の金属で作られ、魔法を全無効化するというチート級の装備をしているので、カラミティエンドを喰らったとはいえません。
ぷにちんのシマではそういうのはノーカンです。
クロコダインを失った勇者一行に当然、勝ち目はありません。
残りのパーティは海に投げ出され、息も絶え絶えの状態で帰還。
その中にクロコダインの姿はありません・・・
そう、一番の実力者である彼をみすみす逃がす大魔王ではありません。
傷だらけのクロコダインは治療される事も無く、捕らわれてしまいます。
魔王軍幹部のミストバーンに処刑の事実を告げられても
「早く殺すがいい!つまらぬ策略に利用されるくらいなら死を選ぶわ!」
と武人の誇りを失わぬ気高さ。まさに武人の鑑です。
その後、鎖だけでは十分な拘束にならぬと敵も気づき、
クロコダインだけ電撃をバリバリ喰らいますが、全く気にも留めない様子でヒュンケルと会話してました。
その頃勇者一行はそんなクロコダインの不遇も知らず、もう戦いたくない!とか女性の着替えシーンを覗く体たらくぶり。
夜を明かして鎖に縛り上げられているクロコダインの事など忘れたかのようにぐっすりと休んでました。
夜が明け処刑場の近くには勇者一行が潜んでいますが、クロコダインを助けよう!と出て行くものはおりません。
そうこうしているうちにクロコダインの処刑の時間がやってきます。
ミストバーンが同時に捕らえていたヒュンケルに、「もう一度悪の道へ戻れ。」と邪悪なオーラで満たされた杯を渡し、受け入れるヒュンケル。
ダークサイドへ落ちたヒュンケルはミストバーンの命令を受け入れて旧友であるクロコダインを殺そうとします。
完全に闇に落ちたヒュンケル、しかしそれでもクロコダインは彼を信じ、鼓舞し続けます。
クロコダインの命を賭けた必死の説得により超パワーアップをしたヒュンケル。
今まで受けた傷の回復と、素手で鋼鉄を引きちぎるようなパワーを得ます。
勝機と見て取ると、今まで息を潜めていた勇者一行はこれ見よがしに派手に登場します。
登場後、すぐに我らがクロコダインを解放すればまだ許せますが、実際に彼が拘束から解き放たれるのはその35ページも後のことでした。
このような扱いが許されるのでしょうか?
シーシェパードはイルカとか鯨なんかの権利より前にもっと取り組むべき課題に気づいて欲しいものです。
鎖から解き放たれたクロコダインを阻む敵はおりません。
ここまでの連戦の疲れやダメージを感じさせることなど全く無く、戦線に復帰。
ロン・ベルク作の強力な武器を駆使し、迫り来るすべての敵をちぎっては投げの猛将ぶりをいかんなく発揮してくれます。
ロン・ベルク・・・実は彼はこの時ポップとマァムにも武具を作成しておりました。
ポップのブラックロッド。大魔王の光魔の杖と同じ原理+形態変化の強武器。
マァムの魔甲拳。ヒュンケルと同じく魔法の完全防御を実現し、最強の武器にもなる装備。
それに対してクロコダインの与えられた武器”グレイトアックス”はクロコダインが今まで使っていた真空の斧に毛の生えた程度のアップグレードでした。
これもロン・ベルクがクロコダインを恐れていたために、その武器の性能を抑えたとしか考えらません。
我々クロコダイン評価委員会の間で「ロン・ベルクは器の小さい男」として評される代表的なエピソードのひとつです。
そうこうしているうちに戦局はクロコダインの活躍により、あらかた敵が一掃されてました。
この時の勇者一行のメインメンバーは舞台の上で駄弁り、手を繋ぐだけという絵的にも地味な事に全力を注ぐという間違え振りを発揮してます。
クロコダインがいなければ地上の平和など夢のまた夢です。
そして戦局は思わぬ展開を迎える。
今までの敵を遥かに凌ぐ魔界から召喚された邪悪でより強力なモンスターに包囲されるのです。
ピンピンしてる北の勇者を自称するノヴァが40-50体という目標を据えるなか、満身創痍のクロコダインは控えめながらも100人は殺る、宣言。
味方が1人、また1人と倒れていく戦場のなか孤軍奮闘するクロコダイン。
勇者一行は光の柱を出したと思ったら、地上に残った凶悪なモンスターに敵わぬとみてルーラで戦場離脱。
そんな勇者一行に見捨てられた一般兵士達を気遣い鬼神の力を発揮するクロコダイン。
とうとう敵を一掃し、クロコダインにも休息のタイミングが訪れたかと思いきや超魔ゾンビなる更なる強敵との連戦である。
魔界最強の剣士であるロン・ベルクの攻撃すら効かない強敵。
当然そいつが手抜きで作ったグレイトアックスでは本来の力を発揮出来ず、悪戦苦闘するクロコダイン。
誰も相対することが出来ず、絶望のなか闘志を失わない男が一人いた。
そうクロコダインである。
武器が通じないならば、肉弾戦。と自分の身長の2倍以上ある化け物に取っ組み合いをしかけます。
ちなみにこの時頭を掴まれてクロコダインはうめき声をあげますが「ぐわあああ」では無く「ぐおおお」です。
これはジョジョの「何をするだー」のようなミスでは無く、クロコダインのレアボイスです。
中々お目にかかれる物ではないのでありがたくそのお声を拝聴して下さい。
その後クロコダインの活躍を恐れた、ロン・ベルクは「実力を出し惜しみしていた。」
といった感じで自称最強の武器を呼び寄せて超魔ゾンビを撃破。
しかしその代償として両腕を再起不能なまでに損傷。回復には70年近くかかるというナメた事を言います。
クロコダインがもしそれほどの代償のもとに全力を振るったら天界と地上と魔界をすべて砕くほどの威力を発揮するでしょう。
その後「六大軍団長」随一の智謀の持ち主のザボエラを頭脳戦で出し抜き撃破。
クズのようなザボエラを哀れむ優しさも垣間見せてくれます。
もし俺が今の立場で戦わず魔王軍にいたらこうなっていたのではないか?と危惧しますが
「獣王クロコダインはたとえ敵のままであったとしても己を高めることに生命を賭ける尊敬すべき敵であったろう。」と仲間より評されております。
自分への戒めを忘れない、しっかりと評価がついてきている。という実社会であれば上司へしたい人ナンバー1である。
しかしここはダイの大冒険の世界。神の造りし竜の騎士やら元勇者とかが評価させるレッテル至上主義の腐った世界でした。
そんな現状を嘆く事無く「評価など後でついて来るもの。現状を嘆いているだけではそこで成長は止まってしまうぞ!」と行動で示してくれるクロコダイン。
戦力が不足している勇者一行の加勢のためまた次なる戦場へと赴きます。
その後本編はしばらくクロコダインの出番がありません。困ったのは集英社でした。
毎週ジャンプの売り上げが激減していく・・・
編集部は原因の追求に乗り出し、アンケートはがきの精査を実施。
今までは好きな漫画のランキングしか確認していなかったがコメント欄を確認し愕然とした。
「クロコダイン分が足りない。」
「ぼくはまいしゅうクロコダインのかつやくを楽しみにしていたのになぜ出ないのですか?」
「NO クロコダイン NO ジャンプ」
などのコメントで犇いていたのだ。急遽作者へ連絡を取る編集部。
本編に関係なくてもクロコダインを出してくれ!このままでは集英社が潰れてしまう!と作者へ懇願する。
しかし本編はクロコダインさんが登場するほどの強敵はおらず、大魔王バーンやミストバーンなどの雑魚ばかり・・・
自然に登場させるシーンに困った作者は急遽死んだヒュンケルの復活!
というシーンにクロコダインを立ち会わせることにより最大限の感動の演出に成功したのだ。
それにより集英社が倒産の危機を脱したのは当時のジャンプを見ていた読者には今更言うまでも無い周知の事実でしょう。
その後本編はクロコダインの戦闘シーンが無く中だるみとなる。
ミストバーンとヒムという絵面的にも単色系の2人がポコポコ殴り合い。
やられたミストバーンの正体を突き止めるべく、その顔を覆うローブを剥がそうとするが
ここで切れ者のクロコダインはとんでもない事実に気づき忠告をする。
「闇の衣をとらせるな。」
ミストバーンの秘められた力の危険性にパーティーで唯一気づき忠告したのである。
ロン・ベルクからのアドバイスが聞こえていたであろう武道の神様であるブロキーナですら
その言葉の意味を理解できずに突っ立っていただけの中、クロコダインはまたもパーティーを危機から救ったのだ。
しかしクロコダインの適切なアドバイス空しく、グダグダしているメンバーのせいで本性を現すミストバーン。
魔王軍最強を自負し、勇者パーティーの中でもクロコダインに実力が迫る2人が一瞬で撃破される状況。
現状では勝ち目がないと即座に判断。”見”の姿勢に注力するクロコダイン。
しかし新参者のラーハルトとヒムが先走り、突進。
2人で攻撃を当てるも全くノーダメージのミストバーン。ラーハルトが掌圧を喰らう!
とその時、ミストバーンの動きを初めて阻害する激流が起こる。
クロコダインである。
明らかに動きの鈍ったミストバーンは一番に倒すべき敵としてクロコダインを認識し、もてる限りの力を振り絞り掌圧をクロコダインへ放つ。
ミストバーンはこの時ほとんどの魔力や闘気を使い果たしたが、
クロコダインさえいなければダメージを与えられる者がいないので問題ありません。
この話をすると疑心感を抱く方もいるようですが、
バランが当時「いかに最強を誇る竜闘気といえど、それを上回る闘気ではダメージを喰らう。」
といった理由より真っ先に全力でクロコダインを撃破したことからも裏づけが取れております。
その後、ミストバーンの本体を撃破。
作中では光の闘気で撃破!!と過度な表現がありましたが、60W程度の光で死滅するバイキンみたいなもんです。
クロコダインが出るほどの敵じゃないです。
そして究極の肉体を持つバーンが誕生。
戦場にまた赴くクロコダインですが、さすがにここまで蓄積したダメージは他のメンバーの比ではありません。
瞳にされてしまいますが仕方ありません。
なんせ上記に記載したこと全てが、連戦で起こっているんですからね。
これが他のメンバーだったら書き出しの5行位で死んでます。
しかしパーティー1の切れ者を自称するポップはここでもトチ狂った持論を展開します。
他のメンバーはダメージが原因で瞳にされたが、クロコダインは戦力外である、と判断したのである。
こんな馬鹿なやつを何度も助けたクロコダインは本当に報われません。
こんなことならポップがキルバーンに追われていた時に放置すべきだったと皆思ったことでしょう。
この後ダイの大冒険でクロコダインの出番は少なくなります。
当然、ジャンプの売り上げも減少します。
作者も苦肉の策でレオナのおっぱいを出したりと苦心しますがそれでもクロコダイン程の魅力はありません。
とうとう打ち切りが決まり、最後の戦闘では流し読みできるように、と台詞が一切なくなりました。
こうして大人気作品であったダイの大冒険はひっそりと幕を閉じたのです。
・・・これがクロコダインの歴戦を語った、ネットで唯一の”真実”です。
これを読んだ上でもクロコダインを弱い、と談じるものがもし皆様の周りにいたらぜひこの真実を伝えてください。
当記事をご覧頂いた皆さんにおいては今後、有象無象の情報に惑われること無く、
当ブログのような”真実の情報”だけを取り扱った確かな情報源を参考いただければ幸いです。
クロコダイン評価委員会会長 ぷにちん