図鑑 No.02
- 2014/09/22
- 00:13
【図鑑No.2】
名前:スマホ婆
性別:女
身長:155cm(猫背のため見た目はもっと低い)
タイプ:粘着
特徴:スマホをいじっている
説明:
最新のテクノロジーに触れた老女。
娘からプレゼントされた初めてのスマホ(SIMフリー)
はじめは使い方もわからず、ガラケーが恋しい彼女だったが、1ヶ月後には手馴れてきた。
娘との連絡のためLINEをダウンロードし、晩御飯をアップするためにTwitterとFacebookもはじめた。
そんな彼女の人生を変えたのは、話題のソーシャルゲームだった。
ママ友がこぞってソーシャルゲームの話をしていたが、ちんぷんかんぷんだった。
ゲームの名前を覚えて、検索する。
軽い気持ちではじめたが、なるほど確かに暇つぶしに最適だ。
頭の体操として少しだけ、少しだけプレイするつもりだった。
しかし、やめようと思ったタイミングでレベルが上がり、スタミナが全回復する。
主婦ならではのもったいない根性により、スタミナが減るまで続ける。
あと少しでクエストがクリアできるのに、スタミナが足りない。
スタミナ回復ドリンク・・・?
どうやら初心者には無料でいくつか配布されるらしい。
せっかくだからと使用し、またクエストを続ける。
ふと、外を見ると日が沈んでいることに気づく。
夫が帰ってくる時間だ。夕食の買い物はもちろん行ってない。
申し訳ない気持ちはあるが、夫には体調不良のため食事が用意できなかったと偽り、インスタント食品で夕食を済ませた。
食事中もスタミナやクエストのことで頭がいっぱいだった。
今までゲームなんてしたことなかったのに。自分でも信じられなかった。
夕食後も気付くと手元にスマホを持っていた。
ゲームを起動するとキャンペーンの告知があり、ガチャというものを無料でできることを知った。
どうやら普段は手に入らない強い仲間を手に入れることができるサービスをガチャというらしい。
1回だけ無料のガチャを引くと、今までの仲間よりも圧倒的に強いキャラクターがでてきた。
久しく感じなかった高揚感を得た。そして、強いキャラクターでクエストを進めることに快感を得た。
「・・・もっとガチャを引きたい」
そう思った彼女は、いつのまにか夫の財布からクレジットカードを取り出していた。
ガチャを引くためだ。
1回300円だが、10回連続で引くとプラス1回無料で引けるらしい。さらにSRと呼ばれる非常に珍しい仲間が確実に手に入るとのこと。
彼女は迷わず、夫のクレジットカードで10回分のガチャを引いた。
初めてみる華やかなキャラクター。とても強力な特殊能力。
うれしかった。はじめたばかりの私でもこんなに強くなれることに。
次に彼女が考えたことはママ友に追いつきたい、周りよりも強くなりたいということ。
以降は時間とお金の浪費である。
時間とお金があれば、プレイスキルはなくともある程度の成績を残すことができる。
いつのまにか彼女はギルドに加入し、主力として活躍していた。
さらに主婦特有の時間の余裕からイベントを制覇し、仲間を次々と強化していった。
ゲームの時間により、家事は疎かになり浪費は増えた。
当然、夫婦仲は悪くなったが、ゲーム内の仲間がいるから問題はなかった。
「私がいなければ対抗戦に勝てないじゃないの」
夫に注意されたときの言い訳だ。
もはや言い訳ではないが、彼女が感情的になるため夫はこれ以上強くでることはできない。
夫がクレジットカードの明細を見て、驚くのは時間の問題であった―――。
ソーシャルゲームの楽しさや危険性をそのまま体言している彼女こそ、ソーシャルゲーム最大の広告なのかもしれない。
あなたの周りにも似たような人はいないだろうか。いや、あなたの奥さんこそもしかすると・・・。
名前:スマホ婆
性別:女
身長:155cm(猫背のため見た目はもっと低い)
タイプ:粘着
特徴:スマホをいじっている
説明:
最新のテクノロジーに触れた老女。
娘からプレゼントされた初めてのスマホ(SIMフリー)
はじめは使い方もわからず、ガラケーが恋しい彼女だったが、1ヶ月後には手馴れてきた。
娘との連絡のためLINEをダウンロードし、晩御飯をアップするためにTwitterとFacebookもはじめた。
そんな彼女の人生を変えたのは、話題のソーシャルゲームだった。
ママ友がこぞってソーシャルゲームの話をしていたが、ちんぷんかんぷんだった。
ゲームの名前を覚えて、検索する。
軽い気持ちではじめたが、なるほど確かに暇つぶしに最適だ。
頭の体操として少しだけ、少しだけプレイするつもりだった。
しかし、やめようと思ったタイミングでレベルが上がり、スタミナが全回復する。
主婦ならではのもったいない根性により、スタミナが減るまで続ける。
あと少しでクエストがクリアできるのに、スタミナが足りない。
スタミナ回復ドリンク・・・?
どうやら初心者には無料でいくつか配布されるらしい。
せっかくだからと使用し、またクエストを続ける。
ふと、外を見ると日が沈んでいることに気づく。
夫が帰ってくる時間だ。夕食の買い物はもちろん行ってない。
申し訳ない気持ちはあるが、夫には体調不良のため食事が用意できなかったと偽り、インスタント食品で夕食を済ませた。
食事中もスタミナやクエストのことで頭がいっぱいだった。
今までゲームなんてしたことなかったのに。自分でも信じられなかった。
夕食後も気付くと手元にスマホを持っていた。
ゲームを起動するとキャンペーンの告知があり、ガチャというものを無料でできることを知った。
どうやら普段は手に入らない強い仲間を手に入れることができるサービスをガチャというらしい。
1回だけ無料のガチャを引くと、今までの仲間よりも圧倒的に強いキャラクターがでてきた。
久しく感じなかった高揚感を得た。そして、強いキャラクターでクエストを進めることに快感を得た。
「・・・もっとガチャを引きたい」
そう思った彼女は、いつのまにか夫の財布からクレジットカードを取り出していた。
ガチャを引くためだ。
1回300円だが、10回連続で引くとプラス1回無料で引けるらしい。さらにSRと呼ばれる非常に珍しい仲間が確実に手に入るとのこと。
彼女は迷わず、夫のクレジットカードで10回分のガチャを引いた。
初めてみる華やかなキャラクター。とても強力な特殊能力。
うれしかった。はじめたばかりの私でもこんなに強くなれることに。
次に彼女が考えたことはママ友に追いつきたい、周りよりも強くなりたいということ。
以降は時間とお金の浪費である。
時間とお金があれば、プレイスキルはなくともある程度の成績を残すことができる。
いつのまにか彼女はギルドに加入し、主力として活躍していた。
さらに主婦特有の時間の余裕からイベントを制覇し、仲間を次々と強化していった。
ゲームの時間により、家事は疎かになり浪費は増えた。
当然、夫婦仲は悪くなったが、ゲーム内の仲間がいるから問題はなかった。
「私がいなければ対抗戦に勝てないじゃないの」
夫に注意されたときの言い訳だ。
もはや言い訳ではないが、彼女が感情的になるため夫はこれ以上強くでることはできない。
夫がクレジットカードの明細を見て、驚くのは時間の問題であった―――。
ソーシャルゲームの楽しさや危険性をそのまま体言している彼女こそ、ソーシャルゲーム最大の広告なのかもしれない。
あなたの周りにも似たような人はいないだろうか。いや、あなたの奥さんこそもしかすると・・・。